2021/07/29 22:07
1975年にタピオヴィルカラがデザインしたSoralis/ソラリスシリーズ。
ソラリスは、ラテン語で太陽を意味する言葉です。
タピオヴィルカラのガラス作品には自然がモチーフになったものが多く、例えば人気のウルティマツーレなどもそうですが、氷を思わせるデザインが多く存在します。
このソラリスも太陽のデザインでありながら、クリアガラス一色でのみ製造されており、やはりどこか氷を思わせるような雰囲気を持っています。
何を思って、ガラス器で太陽を表現したのだろう?
燦々と輝く真夏の太陽の美しさを閉じ込めたのか、或いは真冬に数時間だけ現れる太陽を思ったのか想いを巡らせます。
私は、夏至と冬至という特殊な季節にそれぞれフィンランドを旅したことがあります。
その時に肌で感じたことのひとつに、フィンランド人にとっての太陽への想いというものが挙げられます。
日中外も歩けぬほど熱く、太陽すら疎ましいと思うことがある日本人にとっての灼熱の夏の太陽。
暗く長い冬を終え、ようやくやって来た夏。花を、緑を、湖を、海を、すべての生命が輝やいて見えるあまりに美しく、だけどあまりに短いフィンランドの夏の太陽。
同じ太陽でありながら、その想いの深さというものが全く違うのだということを感じたのです。
だから、このソラリスを知った時に、タピオは太陽をたくさんたくさん作って、太陽が出ない冬にも楽しみたかったのかなとも思いました。
日本では、この器を夏に見るととにかく涼しげで、大きな鉢と小鉢はそうめんにも良さそうだなとか、ディナープレートは贅沢にデセールを盛りつけてもいいなとか、それはそれで夏の夢が膨らみます。
今日は、そんな真夏の太陽をちょっと氷で固めて閉じ込めておきたいくらい暑い日にもぴったりなソラリスのグラスウェアをご紹介します。
25cmの大きなボウルと25cmのディナープレート、11cmのボウルの3種類をストアに追加します。
このデザインは大きなサイズが圧巻だと思っていましたが、11cmボウルは可愛らしくて、使い勝手も良さそうです。
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